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第182話

ボスは冷めてしまったコーヒーを飲み干すと 「ご馳走様! 君達…まさか今年厄年か?次から次へと… もう、ついでだから…影山が復帰するまで、遠藤も長期休暇をとってもいいぞ。 影山がこんな状態じゃあ、遠藤も仕事に集中できないよな? この間の休みくらいでは有休消化しきれてないだろう。 今まで随分会社に貢献してきたんだ。 心身ともに辛い時にはゆっくりと休んで、またそれ以上に頑張ってくれればいい。 俺も久し振りに前線に戻ってワクワクしてるんだ。 君達二人分の仕事なんて余裕でこなしてるよ!」 ウインクするボスに見惚れている。 やることなすこと何て男前なんだ! 惚れてまうだろぉーー! 「ボス!ありがとうございます! 俺、ボスの元で働けて、本当に幸せです! 復帰したら…バリバリ働きますから! 恩返しさせて下さいっ!」 はっ 希の視線が…痛い…違うよ、希! これは恋愛感情じゃないぞ! 俺は必死で『誤解するな』と視線でアピールする。 「…では、二人分の休暇届と… アイツのことも…後のことは全てボスを信頼してお任せしますから、よろしくお願い致します。」 「遠藤…何か顔と声が怖いんだけど。 影山、たっぷりと面倒見てもらって、早く治せよ! Ciao(チャオ)Stammi bene(スタンミ ベーネ)!」 「Ciao(チャオ)、ボス!」 「ありがとうございました!」 ボスが去った後、病室は恐ろしいくらい静まり返っていた。 嵐の前の静けさ…

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