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第188話

重ねるだけの唇が、だんだんと触れ合う時間が長くなり、希の舌が侵入してくる頃には、二人とも夢中でどちらのものともわからぬ唾液を啜り合っていた。 希はキスをしながら俺の着ているものを器用に脱がせていき、あっという間に素っ裸にされた。 腰にタオルを一枚巻いただけの希の下半身は、すっかり盛り上がっていて、はらりと落ちたタオルの下から、立派に育った楔がそそり勃っていた。 希は俺の手を引いてベッドに座らせると、俺の膝を開かせ、その間に跪いた。 「我慢できない…食べさせて…」 切なげに震える睫毛が、落とした照明の淡い色を纏っている。 俺は希の頭を撫で、既に昂ぶっている俺自身を左手で添えて、希に差し出した。 ちゅっ 切っ先に刺激を受けて熱が集中する。 ちろちろと舌先で舐められて、幹に筋が浮いてきた。 希は丹念に先から根元までゆっくりと舌を這わせていく。 大きく咥えこまれると、柔らかな頬の内側に擦られ、思わず腰が揺れてしまう。 「はあっ…希…気持ちイイ…」 とぷとぷと溢れ出す先走りと希の唾液とで、てろてろに光る俺の中心部は、何か違う生き物のようにぴくりぴくりと跳ねていた。 希はうっとりとした顔で、舐め続ける。 陰毛に熱い吐息がかかり、背筋がゾクゾクする。 そのうち、舌と一緒に片手で上下に擦り、もう片方の手で布久利(ふぐり)を揉みしだき始めた。 「あっ、うぅ…あうっ…希…あっ」 俺は口から漏れる声を押さえるのを止めた。 感じるままに希に聞いてほしかったから。 希はそんな俺をゆっくりと快楽の淵へ落としていく。

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