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第189話

徐々に口と手で扱かれる速度が増し、甘い快楽に耐えきれずに、予兆もなく俺は、呆気なく希の口の中へその欲を吐き出した。 希の美しい喉仏が躊躇いもなく上下に動いた。 「はっ、はっ…はぁ、はあっ…」 心臓が跳ね上がっている。 俺は知らず知らずのうちに、希の肩を掴んでいたらしい。 小刻みに震える指に希がそっと手を重ねてきた。 「斗真…今からもっと気持ちよくなりたい…」 蕩けるような顔が情欲を誘う。 「希…お前が好きなように愛してくれ。 加減しながらな…」 「…あぁ、わかった。 俺、もうお前ん中に挿れたくて挿れたくて、堪んねーんだけど…でも…挿れても大丈夫なのか? 完治してないんだぞ? 煽っといて何だが…一応、自宅療養中なんだけど…もう、入院はゴメンだぜ。」 「わからない…わからないけど…希がほしくて堪らない… 希で俺の中、満たしてほしい…」 「あーっ、くそっ!かわいいこと言うなって! 繋がりたいけど、再入院は嫌だからな! ふうっ…また出血でもしたらエライことだし… 今夜は挿れてじっとしてみるか…」 希はぶつぶつと独り言を言うと、俺の身体を押し倒し、殴られたところをそっとキスしてきた。 「くすぐったい。」 それに構わずキスが下半身に降りてくる。 さっき弄んだ楔にちゅっと音を立て、滑るように唇を這わしてヒクつく蕾へと移動していった。

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