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第235話

「くっ…斗真…今日は積極的じゃないか… どうした?」 揶揄いを帯びた上擦った声に 「俺がお前のものなら、お前は俺のものだろ? その印を付けたっていいじゃないか。 俺だって…お前がほしいんだ。 自分ばかりが求めてほしがってるなんて思うなよ。」 そう言いながら、両手で胸の尖りを捻り上げた。 「うわぁっ!」 思いっ切り背中を反らせた希は、少し涙目で俺を()め付けてきた。 「いきなり何しやがるんだよ。ばかっ。」 無言でそれに吸い付いて、舌で優しく愛撫してやる。 反対側は唾液で濡らした指先で、そっと転がした。 俺のにいつも吸い付いて意地悪してくるくせに。 ココだけでイけるように開発したの誰だよ。 お返しだ、希。 「あっ…何か…すっげぇ、イイ… 斗真ぁ…これ、イイよぉ…」 未知の快感に溺れ始めた希の声に、艶が混ざり始めた。 かりかりと爪で引っ掻き、甘噛みをすると「堪んねぇ」と言いながら腰を振る希が色っぽくて、俺の方が堪らない。 尖り切った乳首から名残惜しげに唇を離し、指で弄びながら、また赤い印を付けるのに夢中になっていった。 瞬く間に希の全身に赤い花が散った。 その頃にはもう、希の楔からはトロトロと俺を誘う汁が溢れ、雄の匂いが漂っていた。 俺も、いきり勃ち蜜を零す自分のそれをマーキングするように希の身体に擦り付け、満足していた。 「はぁっ、もう、限界っ!」 希はそう言い放つと、惚けたように吸い付いていた俺を組み敷いて 「滅茶苦茶気持ちよかった…お礼にたっぷりと愛してやるよ、俺の奥さん。」 立場が逆転した… 希の瞳が、獲物を狩る肉食獣のように光を帯び、唇に食らいついてきた。 食われる…この美しく獰猛な獣に。 それでもいいか…この男の血肉となるなら。 「希…お前にこの身体も心も命も…全てやるから…俺を命懸けで愛せっ!」

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