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第236話
食い尽くされる。
心も身体も。
俺の柔らかいところ全て持っていかれる。
好きだ
好きだ
好きだ
愛してる
愛してる
愛してる
唇で塞がれて、言葉にならない。
溢れる想いは涙とともに零れ落ちていく。
身体中を這い回るザラついた舌と、熱を帯びた大きな手の平から、希の想いが伝わってくる。
それだけで身体は魚のように跳ね、口からは嬌声が引っ切りなしに溢れてくる。
誰の声だ?
媚を売るような甘ったるいこの声は。
目の前の愛おしい男が、蕩けるような微笑みで俺の頬を撫でる。
見せつけるようにローションを手の平に取ると、俺の片膝を上げ、つぷりと後口に差し込んだ。
昨日からの愛撫と、先程自らで解したそこは、何とも呆気なく彼の指を受け入れた。
ぬぷぬぷと音を立てる侵入者は、的確に俺の感じる部分を探り当てた。
!!!!!!!!!!
海老反りになり目の前に星が飛び散った。
衝撃がすごくて声も出ない。
しつこいくらいにそれでも俺を気遣いながら責め立てられて、吐く息が荒い。
ゆっくりとそれでも情熱的に、希の愛撫は続く。
「…もっ…もう、止めてくれっ…希、希がほしいっ!」
希は、泣きながら懇願する俺にキスすると
「俺もお前と一つになりたい…斗真、お前の全て俺が貰う。
俺を…受け取れ!」
指が抜かれ、ぬるつく亀頭を擦り付けられると、一気に熱い塊が押し入ってきた。
あぁぁぁぁぁ
ごりごりと体内を進んでいく圧迫感を俺の雄の本能が抵抗する。
それに気付いた希は、その動きを止めると、今度はゆっくりと前後に動かしながら、少しずつ中へ入ってくる。
繋がったその部分を優しく指で弄びながら。
少し萎えた俺自身を摩りながら。
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