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第238話

意識が朦朧としている。 心も身体も満たされて、天気の良い日曜日の午後のような気怠さを身体に感じていた。 何か温かくて気持ちのいいものに抱かれている。 希? 希に抱かれてるのか… 「斗真…斗真っ!…斗真…」 何度か揺さぶられ、名前を呼ばれる。 「…ん…希?どーした?」 「はぁーっ、よかった…お前、気ぃ失うから…焦っちまった。 大丈夫か?身体、何ともないか?」 「…あぁ、大丈夫…だと思う。 気持ち良過ぎて…飛んだ…」 「ごめん、加減できずに。 久し振りでうれしくて…ごめんな…」 「俺も…思いっ切り抱いてほしかったから…」 自分で言っといて、恥ずかしくなって横を向いた。 「…とーま…」 顎を正面に向けられてバードキス。 まだ明るい室内に曝け出されたお互いの裸。 どちらの身体にも、赤い印が散らばっていた。 「何か…恥ずかし過ぎる。おい、このキスマークどうするんだ? ワイシャツから…ギリ見えないよな?」 「いいじゃん。夫夫だから。」 「恥じらいは必要だぞ?」 「斗真…そう言えば、お前は…新夫(にいづま)だもんな。 かわいい…痛っ!殴るなよっ。」 「『かわいい』言うなっ!」 捲れる俺を希が抱きしめる。 幸せな午後。 たっぷりと愛し合った後の満ち足りたココロとカラダ。 はぁっ…と大きく息をして、希の逞しい胸に擦り付いた。 「ん?甘えん坊発動したか?」 「うん…触れ合うとこが…あったかくて気持ちイイんだ…」 目を閉じてうっとりとしていると 「俺も…すっげぇ気持ちイイ…」 希が足を絡ませて抱き込んできた。 幸せな気分のまま、俺は夢の中へと引き込まれていった。

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