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第276話
「斗真、どうする?嫌なら断るけど…」
「…うん…せっかく義姉さん達が考えてくれたプレゼントだから、ありがたく受けさせてもらうよ。
希も一緒にできるんだろ?
じゃあ、俺はそれでいいや。」
「そうか…ありがとう。
ということなので、エステもよろしくお願い致します。
いつ空いてますか?予約しとかないと…」
「お式は再来週ですよね…平日の夜は大丈夫ですか?」
「できれば休みの前日か、休みの方がありがたいです。残業が入ったらキャンセルしなくちゃいけなくなるので…」
「そうですよね…では、一週間後…来週の金曜日はいかがですか?」
「斗真、どうだ?」
「俺はいいよ。」
「では、来週の金曜…18時半からでいかがでしょう?」
「はい、それでお願い致します。何か用意する物はありますか?」
「いいえ。全てこちらで準備しておりますので…お身体だけお越しくだされば…」
そう言って遥さんは微笑んだ。
「エステの方は解決しましたし、衣装をご覧いただきましょうか。どうぞ、こちらへ。」
案内された衣装部屋には、ずらりとタキシードから燕尾服、そして羽織袴まで、色も白・黒・グレーはもちろん、薄いピンクや紫といったカラフルなものが揃っていた。
「すごいな…」
「希、この中から選ぶのか…?」
俺は別に拘 らないのだが、希はあれがいい?これにしようか…と子供みたいにはしゃいでいた。
「斗真!お前、これにしろよ!
俺のとお揃いみたいでいいじゃん!」
希が選んできたのは白のフォーマル。
「へぇー…カッコいいじゃん!」
「よくお分かりになりましたね。
そちらはセットのお品なんですよ。
微妙にデザインを変えてますが…刺繍は同じなんです。」
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