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第295話
「…元気だなぁ…」
「お互い様で…斗真、今のは反則だぞ!」
「反則?そんなんありかよ!」
「もう加減しないっ!覚悟しろ!」
そう言うなり、希が大きなストロークを始めた。
カリ首を残してギリギリまで引き抜き、またゆっくと戻していく。
ぬぷっぬぷっ
ぐちゅぐちゅ
何とも言えない音を立てて、さっき出した希の愛液をたっぷりと纏った楔が、また俺を狂わせていく。
「うくっ…希っ…それっ…ヤバいっ…」
俺の腰を掴んで、希が俺の一番感じるところをぐりぐりと擦り上げる。
「くっ…あ…やめ…っ…あっ…」
「斗真…ホントに…止めて、いいの?」
「あっあっ、くっ…お前…っ、くそっ!」
希が中に入ったままぴたりと動きを止めた。
ばかっ、動けよっ。
じわりじわりと希を締め付けていく俺の襞。
俺の中が甘く蕩けて蠢きだすのがわかる。
希の楔を優しく包み込むように。
この感覚…前にもあった…
このまましばらく動かないで繋がったままだと…
あの快感がやってくる…
あれはあれで気持ちよかったのだが、今は、希に滅茶苦茶に犯されたい。
焦れて腰を揺らした。
それでも希は動かない。
思わず叫んだ。
「俺を…俺を滅茶苦茶に…突っ込んで抱いてくれっ!
希…お前の全部、俺にくれよっ!」
「斗真…斗真、愛してるよ…」
心底うれしそうに満面の笑顔を見せた希が、ゆっくりと動き出した。
あぁ…焦れったい…もっと、もっと強く、もっと激しく…
壊してもいいから。
繋がったまま、ゆるりと身体を反転させられて、お互いの顔が見えた。
希…何でそんなにうれしそうなんだ?
俺は今、どんな顔をしてるんだろう。
ブッサイクな泣き顔だと嫌だな。
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