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第322話

希はいつしか俺に跨っていて、舌先で耳を嬲り、両手で乳首を弄り、いきり勃った楔をぐっしょりと濡れた俺自身に擦り付けていた。 耳穴に差し込まれる舌先からのくすぐったいような感覚と滑った音。 両乳首を指先で捻って引っ張り上げられたと思えば押し潰され、そこから与えられる刺激がじわじわと電流のように背中を走る。 そして…二本の楔は、カリ首を掠めながらどこか一部分だけが密着し、下生えまでもが ぬちゃぬちゃと絡まり離れ、甘い痺れが断続的に起こり、だんだんと頭がぼおっとしてくる。 そんな三カ所も同時に甘く責められて、俺の理性の(たが)は外れて…というよりも、ついに破壊されてしまった。 「ああっ、希…希っ…もっと、もっと… 早くぅっ…早くコッチに入れてくれよぉ…」 いつもは恥ずかしくて口に出せない台詞がどろどろと溢れ出して、言霊となって音にのる。 いつも希に責められる穴の奥が疼き、入口はパクパクと開閉しては、希を求めている。 希は心底うれしそうに 「斗真…やっと言ったな…思う存分…イかせてやるよ…」 ぐいっと膝を割られ、恥ずかしいところがぱっくりと目の前に晒された。 ひっくり返ったカエルのような、何とも情けない格好の俺の下半身に、躊躇なく顔を埋めた希の舌が蕾を抉ってきた。 「ああっ!」 思わず閉じようとした足を開脚され、固定される。 身を捩る俺をがっしりと掴み、生き物のような舌先が侵入してくる。 ぬめぬめと入り込んでは出ていくその動きに悶えながらも、口元を塞ぎ、まだ嬌声を堪える僅かな理性のかけらは残っていた。

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