323 / 1000

第323話

快感に打ち震え、脱力していく身体を労うように、希が撫で摩っていく。 希の口で暴かれていく俺の蕾は柔らかく解れ、もう受け入れる準備が整っていた。 「はっ、はっ…のぞみぃ…いれて…おれんなか…はやくっ…ほしいっ…」 堪らず溢れる哀願の声。 希が舌を引き抜き 「…待ってろっ…ほしいだけくれてやる…」 用意周到、手元においてあったローションを手の平に受け、固く天を向く希自身にたっぷりと なすり付けると… 俺の膝を深く曲げ、昂ぶった切っ先を数度、後孔に擦り付け、少しずつ埋め始めた。 ぐちゅ、ぬちゃ、ぐちゅ 淫猥な音を立てながら、希の楔が入ってくる。 ぞくぞくと背中に悪寒のようなものが走る。 さっきまで希の舌に吸い付いていたそこは、簡単に侵入者を受け入れていた。 「くっ…んっ…くぅっ…」 「斗真、我慢するなよ…声、出せ」 希の下生えが当たる感触がして、すっかり俺の中に入ってしまったのだとわかった。 踊るように跳ねる心臓の音が、身体中を狂おしく駆け巡る。 無意識に口から溢れる喘ぎ声と、じんわりと滲む涙が、希を求めてやまないシルシ。 「…斗真っ…愛してる…はっ…お前だけを…愛してるんだ…」 激しい抽挿を繰り返しながら、希が吐息とともに吐き出す愛の告白に、耳からも犯されて、震えが止まらない。 「…あっ、おれっ、おれもっ…はぁっ…おれも、おまえ…だけっ…はぁっ…」 途切れ途切れの精一杯の俺の言葉は、希に届いているのか? お前になら何をされてもいい…そう思っていたのに、できなかった… 俺はこんなに弱い人間だったのか? いや、希を愛し愛されて、全てを晒け出せるようになっただけだ。 俺の弱さも嫉妬も焦燥も…汚い心全て…

ともだちにシェアしよう!