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第358話
いくら泣き真似したって騙されないぞ!
…そのあざとい顔はヤメロ!
だ・か・ら
何度も言うけど尻を撫でるな!尻をっ!
人が動けないのをいいことに、触んなって!
キスもするな!
「とぉまぁ…(ちゅっ)ね!?これ、かわいいよ!」
俺にかわいいのを履かせてどうすんだ!?
無視だ。一切無視しよう。
そんな俺にお構いなく、希のテンションは上がっていく…
「んー…これもいいなぁ。蛍光ピンクのYバック。
あ!ヒョウ柄…これも似合いそう!」
Yバックって何!?
ヒョウ柄って…何かワイルド過ぎないか!?
「希…俺に一体何をさせようと思ってんの?」
「ん?斗真にセクシーな下着を履かせたいだけだよ。」
「何で!?」
「何でって…似合うし、かわいいからに決まってんじゃん!」
「似合う!?かわいいって…(絶句)」
フリーズする俺に、希はなおも畳み掛ける。
「だって…勝負下着って感じでさ、エッチする時に燃えるじゃんか!
あの白いレースを履いた斗真…綺麗だった…
恥じらいながらも妖艶で、女神みたいで…
あれは目に焼き付いて離れないよ…」
うっとりと俺の髪の毛を梳きながら、キモいことをぬかしやがった。
「女神…女神って…希…俺は男だっ!
と・に・か・く・ぜ・っ・た・い・に
嫌だっ!!!!!」
俺の剣幕に、今度は希がフリーズした。
「…そんなに拒否しなくても…」
「…それ以上言うなら、エッチ禁止にする。」
「えーーーっ…そんなぁ…」
じろりと睨むと
「…わかったよ…わかったってば…
でも、でもさ、遥さんがくれた、アレは?
アレはいいよね?ね?ね?」
…むぅ…仕方ないか…
「…それは…妥協する…」
「やったぁーーーーーっ!!!!!」
くそっ。上手く丸め込まれた気がする…
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