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第359話
どう考えても、まんまと希に嵌められたような気がする。
『あの下着は履く』という確約をさせられた…
まさか、そのためにワザとあんなのを見せてきたのか?
鼻歌を歌い、まだしつこく検索しているご機嫌な希を見ながら、コイツの方が一枚上かと、ため息をついた。
でも…
あんな物一枚で希が半端なく喜んでたし、実のところ俺だってノリノリだったから…
まぁ、いいか…
その代わり、今日はこき使ってやる。
「希ぃ…お腹空いた。」
「おっ悪い…すぐに支度するよ。待ってて!」
おでこにキスを一つすると、また鼻歌を歌いながら出て行った。
うーっ…と唸りながら寝返りを打つ。
湿布とアイ◯ノンのお陰か、何とか身体は動かせる。
マジで無茶しやがって。
“加減する”という言葉を学習してほしい!
だが身体は正直で…昨夜の激しい交わりを思い出して、お腹の奥がずくんと甘く疼いた。
思わず身震いすると、あろうことか朝の生理現象と重なって、俺自身が勃ち上がってきた。
いやいや、この状況でマズいよ。
どんだけやらしいの?俺。
ここで抜くわけにもいかず、ひたすら耐えて何とかしようと思うが、どうしようもない。
痛たたたっとひとり言を言いながらゆっくりと起き上がり、よろよろとトイレへ歩いていった。
幸いにも希には気付かれず、しっかりと処理して…ついでにさっぱりとシャワーを浴びた。
肌に纏わり付く希の匂いが消えていく…
ちょっと残念に思いながらも、どうせすぐにまた、あの俺の大好きな匂いに包まれるんだ と思い直し、俺ってやっぱり希のことを愛しちゃってるバカ夫 なんだなと確信した。
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