378 / 1000
第378話
目を見開いた希の口元が緩んだ。
俺は希の足の間に膝立ちになると、希に見せつけるように解けた下着の紐を結び直し、髪の毛を掻き上げた。
ごくっ
希の喉が鳴った。
ムスコも上下に大きく揺れる。
俺を凝視するその瞳に、情欲の色が見えた。
希…どうだ?俺だって本気を出せば、こんなもんだぜ。
挑発するように睨め付けると、上体をゆっくりと傾け、希の身体に密着させた。
触れる肌が酷く気持ちいい。
美しい裸体を撫で摩ると、眉がぴくりと動いた。
熱を持つ希の猛った楔が、下着越しに当たって、その形を伝えてくる。
その熱さを感じながら、希の顔にキスを落としていく。
「んふっ!?」
突然落ちてきた快感に仰け反り顔を上げると、希がワルそうな顔で笑っている。
希の両手は俺の両乳首を摘んでいたのだ。
「待て希っ!今は俺がっ」
「嫁に躾けられる訳にはいかねぇな。
斗真…俺の腕の中で啼けよ…」
きゅうっと引っ張られて、痛みに顔をしかめるが、指を離され、ころころと指の腹で転がされると、じんじんとする痛みが快感にすり替わってくる。
俺が攻めるつもりだったのに
さっきから攻められ続けていたそこは、真っ赤に色付き、それを見た希は
「綺麗だ…食ってしまいたい…」
と言ってぺろりと舐めた後、また噛り付いてくる。
甘い声を上げる俺の下半身を希がごりごりと擦ってきた。
「あぁっっ」
…身体は正直だ。快感に弱い。
このままでは、希の思うツボだ。
そう思った俺は希の両手を払うと、すぐさまその楔を優しく握った。
頭上から「うっ」と呻き声がらする。
身体を下方にスライドすると、楔に吸い付いた。さっきのお返しだ。
ともだちにシェアしよう!

