379 / 1000
第379話
ちろりと舐めると、苦味が口の中に広がる。
それでも俺にとっては甘露に変わる。
愛おしげに楔の横側を舌先でなぞっていくと、希の鼻息が荒くなってきた。
心なしか、先走りの量も増えてきたように感じる。
十分過ぎる程、硬度を持ったそれは凶器だ。
コレが俺の中に入って暴れるのかと思うと、後孔が濡れてくる気がする。
カリ首まで口に含み、上下に動かすと希の腰も次第に揺れてくる。
ほら、イイだろ?
もっと声出せよ。
舌先で鈴口を刺激すると、ますます苦味が増してきた。
喉奥まで頬張り締めると
「斗真ぁ…それ、ヤバい…出るよぉ…」
と何とも情けない声がする。
それに構わず、じゅぼじゅぼと音を立て口淫していくと…
突然頭を押されられ突っ込まれたと思ったら
「うっ」
という低い声とともに、口内に広がる液体とアノ匂いが。
愛する男の分身が吐き出されていく。
惑うことなく、口内のそれを飲下する。
結構な量…流石に我慢してただけあるな。
喉に粘つくそれを必死で飲み込んだ。
はぁはぁと大きく息をする希が、少し萎えた楔を俺の口から取り出した。
あ…何すんだよ…
ずるりと出て行った切っ先と俺の口を白濁の糸が繋いでいた。
希は俺の口元を拭い、自然と出ていた涙を親指で拭き取りながら
「…いきなりごめん。
我慢できなくって…やっぱ暴発したわ…
全部飲んじまったのか?
…ちょっと待って、水持ってくる。」
俺の返事も聞かずにキッチンへ走って行った。
ベッドにぽつんと残された俺。
ふと下に目をやると、レースの紐パンが視界に入る。
冷静になると、うわ…恥ずい…
ともだちにシェアしよう!

