397 / 1000

第397話

愛おしさが込み上げてくる。 この男を絶対に一人にはしない。 いつまでも、どこまでも一緒にいたい… 「うん。わかった…絶対に待ってて…」 優しく髪の毛を撫でられて、擽ったくて首を竦める。 抱きしめられて抱きしめて、くっ付いていないところがないように密着して。 このまま一つになって溶けてしまってもいい。 ドクドクと跳ねている心臓の鼓動は共鳴し合っている。 好きだと主張する身体の中心の熱は、もう焼き切れてしまうのではないかと思うほどに熱くて固い。 「希…もう、我慢できない…この固くて(ぶっと)いヤツ、中に…中にくれよ…」 腰を擦り付けて強請った。 こんな甘え方、普段ならしない。 恥ずかしくてできない。 けれど 愛おし過ぎて、愛し過ぎて、自分の身を半分に分けたような思いの今は、恥ずかしいなんて言葉はどこかへ飛んでしまっている。 「今日の斗真、 いつもよりすっげぇかわいくて色っぽいよ。 そんなおねだりの仕方も出来たんだな… かわいい奴。 …お前の望み通りにしてやるよ。 この『固くて太い奴』お前だけのもんだ。 ほら、受け取れ。」 希はそう言って用意周到に準備していたローションを取り出すと、俺に見せつけるように蓋を開け、手のひらに取り出すと、ゆっくり擦り合わせて温めていた。 そんな焦らすような態度に『意地悪するなよ、ばか』と毒付くが、口には出さない。 出す余裕もなかった。 自分だって爆ぜたくてギンギンのくせに。 下から睨め付けると、綺麗な微笑みを浮かべて希自身にその液体を塗り込め、俺の蕾にも擦り付けてきた。

ともだちにシェアしよう!