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第405話
それから暫く、抱きしめられてイチャイチャと時間を過ごして、腰の具合もよさそうな感じになったので、買い物に出かけることにした。
「無理するなよ、痛くなったらすぐに言うんだぞ!」
「介護じゃないんだから、その…手を差し出すのは止めてくれよ…」
カートを転がしながら(これがあると意外に楽チンだ)、目当ての食材をカゴに入れていく。
と、見覚えのある小さな後ろ姿に気が付いた。
「…希、あの子…」
「うん、そうだ!凛ちゃんだ!」
「声、掛けてもいいよな?」
「うん、俺達怪しい者じゃないからな。」
せーの
「「凛ちゃん!?」」
その声に振り向いたのは…
「あーっ!のぞみくんに、とうまくん!
おひさしぶりですっ!
ねぇねぇ、さとしぃ!しょーう!
りんに、てぃあらをくれた、のぞみくんととうまくん!」
先を歩いていた『さとし』と『しょう』と呼ばれた二人が立ち止まり振り返り、こちらに近付いてきた。
おおっ!二人ともイケメン!
すごい迫力がある…
「初めまして。相沢 翔です。
先日は凛がステキなティアラをいただきまして、ありがとうございました。」
「相沢 智です。初めまして。
凛がお世話になりありがとうございました。」
「初めまして。遠藤 希です。
こちらこそ、結婚式の手伝いをしていただいて、ありがとうございました。
あ、こちらはパートナーの斗真です。」
「その節はお世話になりありがとうございました。
二人きりの式だったので、本当に助かりました。
凛ちゃん、ありがとうね。」
俺達の間に挟まって、凛ちゃんはうれしそうに笑っている。
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