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第406話

さとしさんが、ふわりと微笑みながら 「ちょうどティータイムにしようかと言ってたところなんです。 もしお時間が許すなら、ご一緒にいかがですか? その先に美味しいコーヒーを出してくれる喫茶店があるんです。 な、翔?」 「あぁ。ぜひ! 買い物済まれるまで待ってますから、ぜひ。 凛も喜びますから…」 「ねぇねぇ、のぞみくん、とうまくん、いっしょにいこうよ! けーきもぱふぇもおいしいんだよ!」 ケーキ!?パフェ!? 甘いものに喰い付いた俺を希が面白そうに見ている。 悪かったな、甘党で。 「お邪魔でなければ、ご一緒させてもらってもいいですか? もう会計済ませようと思ってたとこなので… なぁ、斗真。」 「俺達一緒でいいんですか?」 「「もちろん!」」 「急いで会計してきます!斗真、待ってて!」 希がダッシュでカートを押して行ってしまった。 「あははっ!そうですか…あなた方が“のぞみくん と とうまくん”か…翔、会計頼んでいいか? 凛、お目付役よろしくな。 とうまさん、そこに座って待ってましょう。」 しょうさんを追い立てて、さとしさんは俺と空いた席に座った。 「あ、ご結婚おめでとうございます。 俺達の次の日だったんですね。」 「さとしさん達もおめでとうございます! それにしても凛ちゃん、しっかりしてますよねぇ…びっくりしました。」 「うん、しっかりし過ぎてて…もっと甘えてくれてもいいんだけど。 …ごめん、ちょっと座ってもいい?」 小さな声で、さとしさんが耳打ちした。 「朝まで翔にヤられちゃってさ、腰が辛いんですよ。」 「あ…さとしさんも!? 実は俺も…やっと起き出したって感じで…」 「そういう点では、お互い苦労しますね。」 はははっ この人もやっぱり『受』なんだな。

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