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第452話
携帯を取った希が、俺にその画面を見せながら、興奮気味に叫んだ。
「見て!相沢さんだっ!」
「え?何て書いてあるんだ?」
「『こんばんは。遅くに失礼致します。
先日はお会いできてうれしかったです。』
えーっと、飛ばして…
『…ご都合が良ければ、来週の金曜にうちにいらっしゃいませんか?』
だって!
すげぇ…本当にお呼ばれしちゃったよ。
来週の金曜…何も予定はないよな?」
「ホントに!?
うん、何もないはず。ってか、あっても全部キャンセルするよ。
凛ちゃんにも会えるな。
え…お土産、何にしよう…
下手なモノ持っていけない気がする…
どうせ明日ズル休みDAYだから、ネットで何か探してみるよ。
あの相沢さんの料理が食べれるのかぁ…
やったぁ!すごいなぁ。
うわぁ…わくわくするよ。
こうやって、いろんな人との繋がりが増えていくんだな。」
「あぁ。そうだな。
早速返事打たなきゃ。」
希はうれしそうに返事を打っていた。
「おっ!
『楽しみにお待ちしてます。
時間は来週入ってからまたご連絡します。』
だってさ!………承知致しました…………送信っと。
さあて、少し早いけどそろそろ寝ようか。
行くぞ、斗真。」
ご機嫌な希に手を引かれて向かうベッドルーム。
腰さえ何ともなけりゃあ、いい雰囲気のまま…と少し残念な気もするが、黙って希に従う。
そっと抱き包まれた。
何だかヤラシイ手付きで腰を撫でられながら、ほわほわと温かな気分で瞼を閉じると、あっという間に夢の世界へと旅立った。
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