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第454話
はぁっ と大きく息をついてから、食器を洗い始めた。
イケメン スパダリめ。
何であんなに、やることがスマートなんだ!?
海外に行くとあんなになるのか!?
ダンナのくせに料理は上手いし、先に起きて朝ごはんも弁当も作ってしまうなんて、ヨメかよ。どんな出来たヨメなんだ!?
ばか。
今より好きになったらどうしてくれるんだよ。
これ以上お前のことを好きになったら、心臓が壊れる。
倒れて病院に運ばれたら責任取れよな。
八つ当たりもいいところの悪態をつきながら、キッチンの片付けを済ませた。
少し冷めた、残ったコーヒーをカップに入れて、ソファーに座った。
ぼんやりと窓越しに空を眺めると、昨日の豪雨が嘘のような青空だった。
いい天気。
こんな日に仕事もせず、家でぼぉーっと過ごせるなんて、いいご身分だ。
仕事を全部、希に丸投げして。
それも、休む理由は『体調不良』。
確かにそうだよ、体調不良だもん。
だって、元はと言えば、希のせいじゃないか。
まぁ、いいか。
昨日よりはマシな腰を撫でながら、今日は何をしようかと考える。
あ!お土産の検索しなくちゃ。
これは午後からでいいや。
洗濯は…希がしてくれてたし、掃除機かけて…
そうだ。靴磨いといてやろう。
結構、足元見られるから。
まるで主夫のよう。
ゆっくりと、腰に負担のかからないように、まず腰痛体操をしてから掃除に取り掛かる。
掃除機を掛けながら思い付いた。
鍋も磨いといてやろーっと。
でも、あんまりやり過ぎると、また痛くなると困るし…
時間はたっぷりあるんだ。ボチボチやろう!
主夫、斗真君は頑張りますよ!!
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