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第460話
「…ごめん、悪かった。
希も…今の俺だけを見てよ。
俺が心から…心も身体も捧げるのは、これからもずっとお前だけなんだから…」
くくくっと笑い出した希は
「こんな熱烈な愛のトークをバスルームで真っ裸でするもんじゃないな。
ムードも何もあったもんじゃない。」
それにつられて俺も笑いだす。
「俺達らしくていいんじゃない?」
「ははっ。そうだな。
…あぁ…今ので完全に萎えちゃったよ。
これは完治するまで我慢しろということだな。
今抜いても、絶対にヤりたくなるパターンだから。
さ、今日は大人しく風呂に入るとするか。」
それに同意して、何もせずに風呂から上がり、ぺこぺこに腹を空かせた狼の俺達は、ガッツリとハンバーグを貪り食ったのだった。
「おい、斗真。」
「ん?何?明日からは出勤するよ。
チーフ、二日間ありがとうございました!」
「上司命令だ…早く腰を治せ。」
「はい、チーフ。承知致しました。」
ぷぷっ あははっ
「ダメだ…笑ったら腰に響く…これはしばらくかかるかも…
接骨院に行けばよかったかな。」
「…いくら施術とはいえ、斗真の肌を誰かに触られるのは嫌だ…
我慢するからゆっくり治して…」
「横暴!ワガママ!俺様っ!
何だよ…俺はどこにも行けないのか?
軟禁かよっ!」
「…本当は誰の目にも触れさせたくないから、監禁したい…」
うげぇっ…目がイってるぞ、希。
「おっ、俺は、痛いのはヤダ!
鎖も拘束具も絶対に嫌だからなっ!」
「ふふっ。わかってるよ、冗談、冗談。
全く冗談も通じやしない。
さぁ、寝るぞ!」
いや…今のは冗談なんかじゃなかったよな…
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