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第471話

最上階の角の玄関の前で、凛ちゃんが呼んでいる。 「のぞみくーん!とうまくーん! ここだよぉーっ!」 智さんも待ってくれていた。 「お呼び立てして申し訳ない。さぁ、どうぞ。」 「はやく、はやく、おうちにはいって!」 「「お邪魔します」」 もう、玄関までいい匂いがしている。 「うわぁ、いい匂い!」 希が思わず声に出すと、凛ちゃんが答えた。 「しょうのごはんは、おいしいよ! たのしみにしててね!」 中から翔さんが迎えてくれた。 「ようこそ!さあ、どうぞどうぞ!」 「「うわぁーーっ!!!」 リビングのテーブルには、あれやこれやと大皿に盛られた料理の数々が。 色とりどりの飾り寿司に、鯛そうめん、アスパラの肉巻きやスパイスの香りの効いた唐揚げ、その他諸々、サラダには色鮮やかな野菜が混ぜられている。 それに豪快な刺身盛り! 「和食がお好きだと伺ったので…あ、デザートも、もちろんありますからね!」 「すごい…流石プロ…」 「デザート… 腹の虫が鳴り響いてる…」 俺達の呟きに、相沢一家ご満悦だ。 「飲み物は…ビール?ワイン?日本酒? どれにします?」 「翔さん的には?」 「乾杯はビール、その後はやはり日本酒で。」 「では、そのようにお願いします!」 グラスにビールを注いでもらって、凛ちゃんはジュースで かんぱーい!!!いただきまーす!!! 「お好きなのをお好きなだけ、どうぞ! 取りにくい物は取り分けますから、遠慮なく。 ほら、凛。取ってやるから待ってな。」 「希さん、斗真さん、これには、この出汁をかけて… 取り皿はこっちに…」 翔さんがあれこれと取ってくれて、目の前にずらりと小皿が並ぶ。 「全部美味しそうで、どれから食べていいか迷うな。」 「俺は、鯛そうめんからっ…うわっ、美味い! 美味すぎる…」 ひと口食べては大騒ぎする俺達に、翔さんも智さんも大笑いだ。

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