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第484話

いつもの癖でいつもの時間に目が覚めた。 あったかいし、何か重たい。 寝惚け眼の目を擦ると、上からクスクスと笑い声がする。 「おはよ、斗真。」 「…おはよう、希。 お前、ずっとこのまんまで寝てたのか?」 「うん。斗真が愛おしくって。 …ねぇ、キスしてもいい?」 おずおずと申し出る希がかわいくて、俺からキスをしてやった。 「…斗真…」 「夕べは悪かった。 手を出す奴は最低だと思ってたのに、自分がやっちまった。 でも…他所ん家で盛るのは止めてくれ。 頼む。恥ずかし過ぎる。」 「…わかった。俺も反省してる。 だから…仲直り、して?」 「もうしてるだろ?」 「うん…もうちょっと、ぎゅってして、ちゅってして…」 希のご希望の通りに『ぎゅってして』『ちゅってして』やる。 ご満悦の希に顔中キスされた。 「お前、頬っぺた見せてみろ…よかった。 治ってる。 痛かっただろ?ごめんな。」 「もう、いいから。 はぁっ…それにしても美味い料理に美味い酒。 腹を割って話せる友人ができて。 サイッコーだったなぁ…楽しかった!」 「うん、俺も!智には何でも相談できるよ。 あんなに短時間で心が開くなんて初めてだよ。 …俺、トラウマになってたも、智には話せたんだ… ずっと仲良くしていきたい。 凛ちゃんのお陰で、こんな繋がりができるなんて…うれしいな。」 「俺達みたいな関係って、みんなに理解してもらえるわけではないから… わかってくれる人ができた…って、すごく心強い。 お互いに良かったな。」 「うん。」 また抱きしめ合って、お互いの体温と匂いを満喫する。 あぁ…ホッとする。 俺の場所は、ココなんだ。 希…大好き。

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