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第485話
しばらく布団の中でいちゃいちゃを楽しんで、頃合いを見計らって着替えてから部屋を出た。
キッチンからいい匂いがする。
昨日あれだけ食べたのに、もうお腹が鳴っている。
「「おはようございます!」」
「昨日はありがとうございました!すっかりお世話になっちゃって…」
「希、斗真、おはよう!
あ、洗面所に歯ブラシとタオル用意してあるから。」
「二人ともおはよう!
もうすぐ朝ご飯できるからな、待ってて!」
「「ありがとう!」」
くいくいと智に袖を引っ張られ、(仲直りできたんだね、よかった)と小声で言われて、(うん、心配かけてごめん、ありがとう)と返した。
順番に洗面を済ませてリビングに行くと、凛ちゃんが飛びついてきた。
「のぞみくん、とうまくん、おはよう!
おとまりしたんだね!?
しょうのごはんは、たべたらげんきになるよ!
のこさずたべてね!」
「おはよう、凛ちゃん。
じゃあ、朝からパワー満タンにさせてもらうとするか!」
「おはよう、凛ちゃん!
それは楽しみだな。だから凛ちゃんはいつも、元気なんだね。」
「ふふふっ。早く早く!」
座ると炊きたてのご飯と味噌汁が出された。
干物に、大きな出し巻き卵と漬物、それに金平ごぼう。
美味そう…旅館に来たみたいだ。
「さあ、冷めないうちにどうぞ。」
みんなで声を合わせて「いただきます」をして、賑やかに朝食が始まった。
「お代わりもあるから遠慮なく!」
俺も希も美味しくいただいて、お代わりもした。
昨日も今日も、心もお腹も満たされて
「うわぁ、ご馳走様でした!
何から何まで、図々しくも遠慮なくお世話になって申し訳ない!」
平身低頭の俺達に、翔が
「喜んでもらえたなら何より!
これからも遊びに来てよ!」
と言ってくれた。
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