492 / 1000

第492話

「くうっ…斗真…緩めろ…」 ふるふる震えながら希が呻いた。 …中の希自身が収縮し、奥に生温かいモノが溜まっていくのを感じた。 今の締め付けで、希が達してしまったようだ。 気になって心配になって思い切って聞いたのに、オマケに素直な気持ちを伝えたのに…揶揄われて頭にきた俺は、みっちりと繋がっていた楔を無理矢理 自ら引き抜いた。 ぐちゅ という音とともに開かれた穴からは、希が出した白濁の液が溢れ出し、太腿を流れていく。 「…斗真?」 希は、俺の行動を不思議そうに見つめていた。 「…か。」 「え?何?どうしたの、斗真?」 「希のばかっ!!」 逃げ出そうとした俺の腰を咄嗟に捕まえた希は、俺を抱きかかえ、身動きできないほどに抱きしめた。 「離せよっ!」 「やだっ!絶対に離さない! 殴られても蹴られても、絶対に離さないっ!」 …『殴られても蹴られても』 その言葉に、俺は抵抗するのを止め、脱力して希の膝の上に座り込んでしまった。 その拍子に、お互いの屹立が擦れ合った。 甘美な痺れが背筋を走り、俺はそのまま希の胸に倒れ込んだ。 後孔からは、まだ とろりと液体が流れ出る感触がする。 希は、俺を宥めるように背中を摩り、耳元で優しくささやく。 「…ごめん、揶揄ったんじゃない。 いつも素直にそんなこと言わないお前にびっくりして…かわいくって愛おしくって。 俺のこと、そういう風に思ってくれてたんだな…ありがとう… 俺の唯一の愛する伴侶…斗真、愛してるよ。」 俺は返事の代わりに、ぎゅっと抱きついた。

ともだちにシェアしよう!