494 / 1000
第494話
ゆっくり温まってから、身支度を整えて寝室に戻ると、換気も終わり既にシーツも交換され、清められていた。
「希ー!ありがとう。ごめんなー!」
「うん!いいよー!大丈夫だからー!」
大声で叫ぶと、ベランダから返事が聞こえた。
洗濯干してくれてたんだ…
部屋に戻ってきた希は
「それにしても…『臭い』はちょっとショックだったな…
まぁ、確かにそうなんだけど…」
とぶつぶつ言っている。
「ごめんって…言い方、悪かったよ。」
ごめんね…と抱きつくと、満更でもない顔をして抱きしめてくれた。
「俺もシャワー浴びてくる。
匂いのせいで斗真に嫌われるのはイヤだからな。」
パチンとウインクをして希が行ってしまった。
冷蔵庫から、水のペットボトルを取り出して、一気に半分くらい飲み干した。
ん…俺の言い方も悪かったよな。
暫し反省をしつつ、ソファーでのんびりと過ごしていた。
どのくらい経っただろう、希が出てきた。
俺の好きなフレグランスを纏って。
何だよ…そのドヤ顔。
そんなに『臭 い』がショックだったのか…
だって、『あの匂い』は独特だろ!?
俺も同じモノを吐き出すけれど、やっぱ苦手なんだよな…
あ…希のを飲み込む時は別。
愛しい男のモノは別物だ。
「とーまぁ♡」
…おい、いつもより匂いがキツいぞ。
気にして振り撒いてきたな。
纏わりつく希に抱っこされて、その台詞を言い掛けたが止めた。
言えばまた傷付くだろう。止めとこ。
希の手が、俺の身体を弄り始めた。
もー…夜まで待てないのかよ。
…まぁ、いいや。
どうせ明日も休みだ。
希の好きなようにさせてやろう。
ぐだぐだの一日があってもいいじゃん。
とにかくぴったりとくっ付いて、イチャイチャが始まった。
ともだちにシェアしよう!