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第496話
涙目でじっと見つめて訴える。
(止めたらダメ…もっと、もっとイかせて)
無言のお願いは届くのだろうか。
乳首は痛い程に固く尖り、俺の中心部は希にいいように愛撫されて、窮屈そうに下着の中で膨らんでいる。
いやいやと首を振って、振り向きざま希の顎を掴むと、噛み付くように口付けた。
そして舌を突き出して、空いた口に捩じ込んだ。
驚いた希の目が泳いでいる。
ザマーミロ。
意地悪するからだ。
ぐりぐりと舌を口内に突っ込んで、上顎を擦りもっと嬲ってやろうとしたその時、顎を掴まれて、希の舌が俺の舌に絡みついた。
絡みついた舌は、俺の舌を押し戻すと、根元に擦り付いた。
「んぐっ」
希が反撃に出たのだ。エロスイッチが入ってしまった…
口の端から溢れる唾液。
それを舌で掬い上げては、また俺の口の中に戻ってくる。
鼻での息継ぎが間に合わない。
苦しい…息が…できない…
かはっ げほっ、げほっ
けほけほと咳き込む俺の背中を摩りながら、希が謝ってくる。
「ごめん。大丈夫か?」
「ん…けほっ…大丈夫…んっ。」
「無茶したか…悪かった。」
「いや…希が意地悪してくるからやり返したんだけど…返り討ちにあった…」
「…意地悪じゃないんだけど…斗真、仕切り直しだ。
もう、意地悪しないから…抱かせて?」
「絶対に?」
「絶対に。」
俺の身体の向きを変えて対面になると
「優しく抱くから。」
と言われてその気になってくる。
濡れて染みになった下着を脱がされて、明るい室内で全てを曝け出す。
羞恥もどこかへ吹っ飛び、希のすることを受け入れていた。
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