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第548話
愛おしい。
こんな物が。
俺が愛するオトコが、俺の愛撫に感じている。
ふっ…ふっ…ふっ…と息を荒げ、俺の頭を愛おし気に撫でる希の視線を俺も感じている。
両手で扱きながら、希を見上げる。
何も言わなくても
『愛してるよ』
という、甘ったるい言葉が降り注いでくる。
無言の愛のシャワーを浴びて、堪え切れなくなった俺は、濡れそぼった切っ先を口に含んだ。
熱い。
苦い。
雄の匂いが鼻に抜けた。
小さな鈴口に舌を這わせ舌先をめり込ませると、希が ぶるりと震えた。
痛かったのか?
はぁっ…と甘い吐息が漏れた。
いや、そうじゃないみたいだ。
そのまま、下唇をカリ首に引っ掛けては上に滑らせていく。
舌を絡ませるのも忘れずに。
「はあっ…斗真…」
掠れがちな甘い声に、ぞくぞくする。
大き過ぎて口に入りきらない希のモノを入るところまで含んで、丹念に舌で愛して、後は手で扱いてその動きを加速させていく。
俺も興奮している。
身体中が熱くなり、じわりと汗が滲んできた。
きっも俺からも雄の匂いがしてるんだろう。
口淫の速度が増していく。
口をすぼめ、吸い上げながら舌を這わせ、ワザとピチャピチャと音を立てる。
時折喉の奥まで突き立てられ、えづきそうになりながらも、口を離さない。
じわりと滲む涙でボヤける視界の中に、満足そうな希が見えた。
「…ふぅ…斗真…すっごくイイ…気持ちイイよ。
先っぽ…舐めてくれる?」
リクエストに応えて、一旦口を外して口の端に垂れた唾液を拭い、挑むような視線を希に投げかけてから、ゆっくり見せつけるように、先端を口に含んだ。
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