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第581話
「やっ…やめっ……あ…のぞ、み…」
胸元に鬱血痕が赤い花びらのように散らばっていく。
時々甘噛みされながら。
爪先で両乳首を抉られ、捻りあげられて、刺激を与えられ続ける。
両手と口で弄られたら一溜まりもない。
先端に熱が溜まりイきそうになる寸前、根元をぎゅうっと締められた。
喉がひゅうと鳴った。
切っ先から一筋、拘束に間に合わずに抜け出した白濁の液が垂れていく。
行き場を失った愛液が、怒涛の如く逆流し、熱を孕みぐるぐると体内を回っているように感じた。
放出を既 の所で阻止された俺は、希を振り解こうと、手をバタつかせた。
「何するんだよっ!何でこんなことっ!」
希は俺に覆い被さると、耳元でささやいた。
「…さっき一回自分で出してるだろ?
セーブしないと、酷い目に遭うのは斗真だよ。
それでもいいの?」
ぴくりと動きを止めた。
さっき?…何で知ってる?
「何で…それ…」
「ゴミ箱に丸めたティッシュがあったし、部屋中精液 の匂いで充満してたから。
俺のことを思いながらシたんだな、と思ったらうれしくて…」
頭にカァーッと血が上った。
「そっ、そんなことっ!面と向かって言わなくてもいいじゃないかっ!
だからデリカシーがないんだよっ!!
ばかっ!希のばかっ!」
希は、叩こうとした俺の両手首を掴み、シーツに押し付けると
「そんなかわいいことされて、興奮しない男がいると思うか?」
ぐりっと股間を擦り付けられ、まじまじと希を見つめた。
「……嘘……」
密着した楔は凶悪な程に昂ぶって芯を持ち大きくなり、どくどくと脈打っていた。
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