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第584話
ちろりと舌を出して、ソフトクリームを舐めるように舌を這わす。
俺の頭を掴む希の手に力が入った。
感じてるんだろ?
穴を舌で突かれながら、この括れを甘噛みされるの好きだろ?
「はあっ…斗真ぁ…」
甘い、蕩けるような声が降ってくる。
お前が俺の身体を知り尽くしてるように、俺だってお前のイイトコ知ってるんだよ。
もっと…もっと気持ち良くしてやるから。
愛情をたっぷり込めて、希の分身に両手を添えて愛し続ける。
とぷり と先端から滲み出る愛液は、青臭くて苦い。
鼻に付くその匂いすら愛おしい。
少しずつ、口に含む体積を多くしていく。
じわりと口で締めながら。
もう、口で希をイかすことしか考えていなかった。
揺れ始めた自分の腰を押さえることもせず、希の楔に吸い付いて、ひたすらに口を動かしていた。
「…斗真…待って…」
突然手を押さえられ、動きを止められた。
どうした?
気持ち良くなかった?
不安に揺れる瞳で見上げると、希は余裕のない笑顔を浮かべて言った。
「ダメ…良すぎて限界。
イくなら斗真の中でイきたい。」
そう言うや否や俺の両膝を折り畳むと、二、三度後孔にぬるつく楔を擦り付け、くぷくぷと音を立てて侵入してきた。
「あああっ」
ほぼ抵抗もなく、太い部分も難なく滑り込んできた楔は、みっちりと根元まで俺の中に収まった。
背筋をゾワゾワと甘い電流が駆け上がった。
繋がりの出入口は きゅうきゅうと締まり、希が「締め過ぎ」と俺の尻を叩いている。
そんなこと言われても、力入るんだもん、仕方ないじゃん。
深呼吸して、身体の力を抜いていく。
すると希が繋がったまま、くるりと俺の身体を反転させると、交尾の体勢になった。
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