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第666話
「改めてようこそ!ノゾミ、トーマ!
そして改めて“おめでとう!!!”」
「「ありがとうございます!!」」
「ねぇねぇ、ノゾミ、トーマ、お土産ありがとう!
このゲームの続き、欲しかったんだ!」
「私にもありがとう!
これ、日本にしか売ってないのよ!
みんなに自慢できるわ。」
「俺にも…ありがとう!
何で俺達の欲しい物分かったの?」
子供達から矢継ぎ早にお礼と質問責めに合い、苦笑いしながら相手をする。
その時、玄関のチャイムが鳴った。
入ってきたのは…親父!
斗真が椅子から飛び上がった。
「親父っ!」
「おっ、おじさん!や、違う、お義父さん!」
「いやぁー、斗真君、何年振りだ?
元気そうで、何よりだ。実物の方がイイ男じゃないか。
希と一緒になってくれてありがとう。
結婚式に行けなくてすまなかったなぁ。
写真も見せてもらったよ。綺麗だった…っていうのは変か?
いいよな、素敵だったんだから。
ま、座って、座って。」
「ご無沙汰の挙句、こういうことになりまして」
「いいからいいから。堅苦しい挨拶はなし!」
親父は斗真の言葉を遮り、俺達の肩を叩くと満面の笑顔を見せた。
「わざわざ挨拶に来てくれたんだろ?
そんなの良かったのに。
俺は、ハナっから反対する気なんてなかったよ。
斗真君…希をよろしく頼むね。」
「はいっ!至りませんが…末永くよろしくお願い致しますっ!」
涙ぐむ斗真の頭を子供にするように撫でた親父は、俺にウインクをした。
「さ!今日は飲むぞー!」
ホッとした顔の斗真の肩を抱き寄せ、俺も頭を撫でてやった。
うんうんと、頷く斗真にキスしたくなったけど、流石にみんなの目があるし、後で斗真に何を言われるか分からないから…我慢した。
三人の子供達に手を引かれて、俺達はダイニングへと連れて行かれた。
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