671 / 1000

第671話

掠れた声が耳朶を打つ。 「希…俺を愛してくれて…ありがとう。」 ダメだ、歯止めが効かない。 ただ、愛おしさが溢れて、食らいつくように唇を奪った。 吸い付き、唇を甘噛みをして、限界まで舌を伸ばして口内を舐めまくり、斗真にむしゃぶりついた。 獣のような俺の愛情を斗真は拒絶することなく受け入れてくれている。 「斗真…斗真っ…好きだ、好きだ、愛してる! 斗真…俺の、俺の斗真…」 息継ぎもままならぬくらいに喘ぎながら、斗真も俺に答えてくれる。 「のぞ…み…愛してる…お前だけ…」 気が付くと、キスだけでお互い達していた。 それでもまだ萎えない楔を斗真の後孔に擦り付ける。 …キスしながら無意識に服を脱がせて脱いで、俺達は一糸纏わぬ姿で絡み合っていた。 密かに準備していたローションを使い、つぷりと指を差し込んだ。 「ごめん…止められない…」 俺の楔が斗真の蕾をノックすると、馴染んだそこはヒクヒクと収縮を始め、健気にも俺を受け入れようとしていた。 愛おしい…この上なく愛おしい。 「ん…希…希…」 斗真の声と吐息に煽られ、俺は斗真の後孔に一気に突き入れた。 「くうっ」 いきなりの衝撃に、斗真が仰け反った。 「ごめん…優しくしてやる余裕がないんだ…」 腰を動かしながら伝える声が、我ながら情けない。 「…くっ…ん…いいからっ…俺を…俺をめちゃくちゃにしてくれっ…お前のものに…」 ぐうっ と斗真の中の俺が(かさ)を増した。 「希!?何デカくしてるんだよっ!?バカっ!!」 「…お前が煽ったんだ。責任取れ。」 「何言って…はあんっ!」 はずみをつけて、ずん っと突くと、甘い声で斗真が啼いた。

ともだちにシェアしよう!