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第681話
それぞれが両手に戦利品をぶら下げて車に戻ってきた俺達は、荷物を一旦詰め込み、また店内に戻った。
どうやら、斗真に食べさせたいものがあるらしい。
連れて行かれたのは…ドーナツの専門店!
「トーマ、好きなの選んでいいんだよ!」
斗真はダニエルに、俺はマイクに引っ張られて列に並ばされた。
「え?いいの?うわぁーっ…どれも美味そう…」
斗真の目がキラキラしている。
ほんっとに甘い物、好きだよなぁ。
うーん、こっちのダークチョコもいいし、ストロベリーのも…えー、うーん、どれにしよう…
ひとり言を言う斗真がかわいくてならん。
「俺の分もひと口やるから、俺のも選んでいいぞ。」
「えっ、マジ!?やったぁ!希、サンキュー!」
順番が来るまで、ショーケースにへばり付く勢いの斗真に若干引き気味になりながらも、斗真はお目当ての種類をやっと決めて、満面の笑みでゲットしていた。
「トーマは甘い物が大好きな女子みたいね。」
ミリヤに揶揄われながらも、斗真は大きなドーナツの箱を抱えてご満悦だった。
「クリスマスが終わったのに、まだ飾りはそのままなんだね。」
「そうなの。我が家もそうでしょ?
年が明けて6日くらいまでは飾ったままよ。
日本は?新年って何するの?」
「クリスマスが終わった途端に新年の準備だよ。
俺達サラリーマンは休みも長いしね。
その休みに合わせて故郷に帰省したり、旅行に行ったり、のんびりと家ですごしたり。
おせち料理…あ、こんな感じ。それぞれの料理に長寿や子孫繁栄なんかを願う縁起物の意味があるんだ。
あとは初詣だね。
子供にはうれしい『お年玉』というのもあるんだ。」
携帯の画像を見せながら説明した。
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