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第715話
唐突に目が覚めた。
最高に寝覚めが良い と言った方がいいのか。
ぱちっ と音を立てて瞼が開いた感じ。
大好きな匂いが鼻先を掠め…俺は斗真に抱かれたまま…まだ抱きしめられていたのだ。
自然の摂理に逆らわず、触れる股間はお互い超元気だ。
ははっ。
斗真、はち切れそうだぜ。
触りたくなるのをぐっと堪えて、斗真の顔を伺う。
まだ寝ているのか、それとも起きているのか。
「…とーま…」
そっと呼んでみた。
…反応がない。何だ。まだ寝てんのか。
起きたら雑煮を作ってくれって言ってたけど…
俺は斗真の立派な雑煮を食べたいよ。
理性と欲望がせめぎ合っている。
ここで手を出したら口も聞いてもらえないかな。
でも、こんなになってるの、早く愛したいよ。
悶々と自問自答しているうちに、うーーんと斗真が伸びをして目を覚ましてしまった。
くそっ。
せっかくのチャンスが…
「…ん…希、おはよ。」
「…おはよ、とーま。」
すりすりと擦り寄っていくと、頭をぽんぽんと撫でられ、唇にキスを一つくれた。
「いい子で寝たな。なぁ、腹減ったよ。
雑煮作って!モチ、四個な!」
うーーっ
「??どうした??希。寝足りないのか?」
「…違う。斗真が足りない…」
「あ…ソッチか…分かってるよ。
でも、エネルギー補給させてくれよ。
…あとは好きにさせてやるから…」
ビクビクと期待に跳ねる俺自身が、斗真の腹を打っている。
「…あーっ、もう!節操のない奴め!
イイ子だから、もう少し我慢しなよ。」
そう言いながらも、斗真は抱きしめていた手を離すと、布団に潜り込んできた。
「えっ!?斗真?」
途端に、先端が滑った生温かいものに包まれた。
ひうっ!
じゅぷじゅぷという音と、突然身体中を駆け抜けた快感に驚いて布団を捲ると、何と斗真が蹲り俺自身を口に含んで愛撫していた!
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