914 / 1000

第914話

出迎えを受けたマイクとユータは、物珍しさもあってかキョロキョロしながら案内されて行く。 「ノゾミ、ここ凄いね!素晴らしいよ!」 「あれ?部屋は別々なのか?」 「お前達…いつでも何処でも盛るだろうが… 一緒に寝ている横で始められたら敵わないからな。」 「くっくっくっ…まぁ、確かに!」 「マイクっ!!」 「食事は俺達の部屋で取るから、先にお風呂に入るといいよ。 部屋ごとについてるから。 じゃあ、1時間後にここに来て。 待ってるから。」 「OK!トーマ、また後で。」 「うん、待ってるね。」 部屋の説明を受けて、部屋付きの仲居さんが出て行くと、やっと斗真と二人っきりになった。 「希、お疲れさん! マイクもユータも喜んでくれて本当に良かったよ!」 斗真の側に行き、そっと腕を絡ませ抱きしめる。 「斗真のお陰だよ、本当にありがとう。 ちょっと斗真を補給させて…」 唇を合わせ優しくキスを落とす。 ちゅっ、とリップ音を鳴らしてすぐに斗真が離れていった。 「斗真ぁ…」 「ほら、早く風呂に入らないと二人が来るし、準備に仲居さん達が来るぞ。 お前から入る?俺から?」 「一緒がいい…」 「お前から入れ。」 圧のかかった物言いに少しムッとしながら、大人しく斗真の言う通りにしようと動き出した。 すれ違いざま、斗真が耳元でささやいた。 「いい子にしてたら帰ったらご褒美な。」 えっ!?ご褒美!? 振り向くと、斗真は隣の部屋に消えてしまっていた。 現金なもので、そう言われると斗真の言うことをきっちり聞きたくなる。 “ご褒美、ご褒美” 鼻歌でも出そうになりながら、エロい妄想をしつつも俺は一日の疲れを癒すべく、先にひとっ風呂浴びることに専念した。

ともだちにシェアしよう!