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第24話

翌日…出社した俺に、希は普通に体調の心配をして、他の社員と同じように接してきた。 俺は判で押したように迷惑を掛けたお詫びとお礼を簡単に告げた。 肩透かしを食らったような、一体何を期待していたのかと一瞬落ち込む自分に苦笑しながら、仕事に取り掛かる。 今日は無理をせずにデスクワークに専念することにした。 同僚の板野が声を掛けてきた。 「影山、もういいのか?お前、突っ走り過ぎだよ。 倒れるほどそんなに頑張らなくてもいいじゃん。」 「あぁ、ありがとう。もう大丈夫だ。 突っ走ってるつもりはないんだけどな。」 「そうか。まぁ、気を付けろよ。うちのエースなんだから。 ところでさ、遠藤さんの歓迎会、急なんだけど明日の金曜日にいつもの所ですることになったんだよ。出れるだろ?俺、幹事なんだ。」 「え…俺は…」 「わかってるだろ?ボスからの命令。 病み上がりだからさ、アルコール抜きにしてやるから。 今日の夕方までに集合時間知らせるから。頼んだぞ。」 ぽんぽんと肩を叩かれ俺の返事を待たずに行ってしまった。 こういう飲み会は、いつもの場所で毎回恒例の『全員出席』。 今週一杯有休申請しておけばよかった。 後悔してももう遅い。 希は… ボスと一緒に得意先への挨拶回りの続きで、一日外出したままで戻ってこなかった。

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