27 / 1000

第27話

あぁ…やっぱり。 覚悟していたが、いざとなったら足がすくんで動けない。 それでもやっとの思いで一歩踏み出して、バスルームへと向かった。 色々と調べた通りにできる範囲で自らの後孔を解し…なんとも言えない感触に身震いする。 自分の指なのに異物感が半端ない。 脱衣所にあがる頃には既にぐったりとなっていた。 バスローブに袖を通すと、胸の動悸が激しくなってきた。 寝室へ行くように指図され、入れ替わるように希がシャワーを浴びている間、手持ち無沙汰にそっとベッドの端に腰掛ける。 落ち着かなくキョロキョロしていると、音を立てずに希が側に来た。 びっくりして心臓が跳ね上がり、仰け反ったところを肩を押され、ベッドに沈み込んだ。 すかさず馬乗りになられて、唇を塞がれる。 「んん?んふっ?」 早急なキスに対応できない。唇を割られて舌が侵入してきた。 ぬるりと滑り込んだそれは歯列をなぞり、上顎や舌の根元に吸い付いてくる。 初めての刺激に体も頭も追いつかない。 コイツ、慣れてる? キスだけで翻弄されて息が上がり、身体中の力が抜けてしまった。 口内を散々蹂躙されてやっと希の唇が離れた。 「ふーん。もっと遊んでるかと思ったのに。 初心(うぶ)な反応するんだな。」 嘲るように言われて、かっと頬が熱くなる。 黙ったまま睨み付けると、一気にバスローブを脱がされ、素っ裸にされた。 「なかなかいい身体してるじゃん。 大丈夫。傷つけたりしないから。」

ともだちにシェアしよう!