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第35話

「ああっ、あんっ、はあっ、はあんっ」 激しい抽挿に、背中を晒し腰を振り、狂ったように啼き続けた。 まるで元は一つだったように ぴったりと合った希の楔は、俺の肉筒を容赦なくごりごりと擦り付け、身体の奥から経験したことのない快感の波が止めどなく襲ってくる。 下から突き上げながら、希は片手で腰を支え片手で乳首を弄り、そこから湧き上がる甘い痺れも俺を翻弄していた。 だらしなく空いた口元からは唾液が溢れ喉を濡らしていた。 希からどんなに淫猥な言葉を打つけられても、もう反論することすらできず、ひたすら快楽に溺れた。 涙で目は潤み、霞んだ視線の先の希は見下すように俺を見つめ…その加虐的な冷たい視線にすらゾクゾクして身体が震える。 俺は…おかしい。やられている。 でも…もう、そんなことどうでもいい。 いいから、早く、早くイかせてくれ… 一際強く抉られ、最奥まで楔が届いた瞬間 「うっ…」 「あぁーーーーーっ」 俺達は同時に果てた。 俺の身体の中に熱いものがどくどくと吐き出されるのを感じた。 熱い…希のものが俺の奥に… 相手の心がないまま、好きな男に抱かれるのは幸せなのか? お互いに大きな息を吐き、俺はぐったりと希に凭れかかったまま、 重く塞がる瞼を開けることができず意識を飛ばしていた。

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