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第63話

ぼすんとソファーに座らされ、肩を掴まれ覗き込むように目を見据えられた。 「お前、勘違いしてる。…はっきり言うぞ。 『俺はお前が好きだ。出会った時から…ずっと…好きだった。』 偶然見た日本の社内報でお前を見つけて、心臓が止まるかと思った。 どうしても手に入れたくて、昔のことをネタに脅せば俺の言うことを聞くかもと思って、あんな扱いをしたけれど… あっさりとお前が素直に言いなりになるとは思ってなかったんだ。 そんなお前につけ込んで、やりたい放題やったのは反省している。悪かった。 でも、会う度、肌を重ねる度に、愛おしさが増して、俺の言うことを100%受け入れるお前がかわいくて…つい、意地悪なことも散々やらかした。。 お前をこんなにも追い詰めていたなんて… 斗真、ごめん。」 俺は希の告白をぼんやりと聞いていた。 好き?希が俺を? 嘘だ。そんなことあるはずがない。 有頂天にさせといて地獄の底まで落とす気なのか? 信じられない。 これ以上…俺の心を破壊しないでくれ… 「…嘘だ。」 「えっ?」 「嘘つくなよ。もう、これ以上…俺を壊さないでくれ、お願いだから… …それがお前の願いなら…それでもいいか…」 無意識にはらはらと涙が零れ落ちてくる。

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