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第69話

「ああっ、希…いやっ、いやだぁ…そこっ、やめてぇ」 胸への愛撫に気を取られている間に、ズボンも下着も剥ぎ取られ、明るい室内で生まれたままの姿になっていた。 「止めないよ。ココだけでこんなに感じてるんだ…すげぇ…もう垂れてきてる…」 「あああっっ」 指先でピンと弾かれ、粒から足の先まで電流が流れた。 希に慣らされた身体は心が通い合った今、全身で希を欲していた。 すっかり勃ち上がった俺自身は、その先端からとろりと先走りが溢れ、その形に添って流れていた。 こんな明るいところで全てを曝け出して… 俺の感じている顔もヒクついている窄まりも、何もかもが希の目に写ってしまう… それに… シャワーも浴びてない。 「待ってっ!嫌だって言ってるじゃないかっ…」 真っ赤になり目を潤ませて叫ぶ俺に 「嫌だよ。やっと本当の恋人になれたんだ。 想いを寄せている恋人同士が抱き合うことの何がダメなんだ? 斗真…お前を抱きたい。」 真っ直ぐに見つめられ、真摯に訴えられ、胸がとくんと跳ね上がる。 俺は顔を見つめるのが恥ずかしくて、ふいっと横を向くと小さな声で呟いた。 「だって…明るくて丸見えだし…シャワー浴びてないから…嫌だ…」 「ふっ…なんだ、そんなことか。」 希はそう言うと、部屋のカーテンを全部閉めた。途端に明るさから寸断され、僅かにカーテンの隙間から光が零れているだけになった。 薄暗がりの中で動く希が近付き、いきなり抱きかかえられた。

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