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第70話
「希っ?」
「シャワー浴びたいんだろ?一緒に入るぞ。洗ってやる。」
うわっ、何っ?一緒にって…洗ってやるって…
希はジタバタ暴れる俺を物ともせず、バスルームへ連れ去った。
「斗真…優しくするから…俺に甘えろ。」
何言ってんの?いきなり何だ?
もう俺は、希の豹変ぶりに完全にパニック状態に陥っていた。
『優しくする』とか『甘えろ』とか何?
新手の辱め?
オロオロしてるうちに全身をソープの泡で包まれ、壊れ物を扱うように丁寧に洗われた。
当然のように、俺の窄まりにも指を入れてきて…俺を抱きしめながらゆっくりと解していく。
それだけで達しそうになり、唇を噛んでやり過ごそうとしたが、増えていく指の動きに腰が揺れ、口元からは甘えたような吐息が溢れて落ちた。
不意に指が抜かれ、物足りない想いが顔に出たのか
「ここではイかせないよ。続きはベッドで。」
その言葉に己のいやらしさを指摘されたようで、全身が真っ赤に染まった。
後は希にされるがままで、これまた丁寧にタオルで拭き取られ、ドライヤーを当てられた髪がふわふわと揺れる。
鏡越しに俺を見つめていた希がポツリと呟いた。
「斗真…お前、かわいいなぁ。」
「なっ、何言ってんの?希、おかしいぞ?
お前…頭でも打ったのか?何か変な物でも食べたのか?」
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