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第71話

ふにゃりと笑った希は…その笑顔は昔と同じもので… 「あのさぁ…今まで怖がらせて泣かせた分、俺はお前をでろでろに甘やかしてやりたいの。 これでもか…っていうくらいに。 愛してるよ、斗真。」 背中からぎゅう っと抱きついて、肩に顎を乗せると頬をくっ付けてきた。 横並びの俺達が鏡に映っている。 うれしそうに微笑む希と、頬を染め戸惑い目が泳いでいる俺と。 「まだ『信じられない』みたいな顔してんな… 今から…しっかりわからせてやるよ。 俺を感じて…」 頬にちゅっ とリップ音を響かせたキスをされて抱き上げられたが、俺はまだ頭の整理ができないでいる。 そんな俺に希は、これでもかというくらいイケメンオーラを振りまいたまま俺の目を見つめ、 「愛してるよ」と繰り返しささやいた。 これは…何かの罰ゲーム? 未だに信じられない思いで、ふるふると首を横に振った。 夢?妄想? 俺の頭がおかしくなったのか? 目の前のずっと好きだった男が甘く蕩けるように微笑んでいる。 ベッドにそっと下ろされて、上から被さるようにして抱きつかれた。 「斗真…頭はまだ理解できてなくても、身体はもう俺を欲しがってるね。」

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