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第101話

泣きながら電話を切った。 反対されなくてよかった…『うれしい』って言ってくれたし、バックアップしてくれるみたいだ。 俊兄…知ってたんだ。『俺達』って言ってた? ってことは翔兄(しょうにい)も知ってるってことだよな? じゃあ、話は早い。 涙が治まるのを待って、2件めのアドレスを開いた… 「もしもーし。音信不通行方知れずの弟よ、生きているのか?」 「翔兄…久し振り。生きてるよ。今、電話いい?」 「あぁ、大丈夫だ。…どーぞ?」 「うん…実は」 「結婚するんだって?おめでとさん。 長かったなぁ、お前ら。とっとと籍入れちまえよ。」 「え…何で…あっ、俊兄?」 「今電話切ったとこさ。俊兄コーフンしててさ、最初何言ってんのかわかんなくって。 ま、落ち着くとこに落ち着いたってことか。」 「…翔兄…俺達のこと変に思ったりしないのか? その…世間体とか何とか…」 「はあっ!?お前、俺を誰だと思ってんだよ。 バーカ。 俊兄にも言われただろ?『心配すんな』って。 俺達がいいんだからいいんだ。」 「…でも、翔兄の奥さんとか…」 「はっ!安心しな。結衣はそんなことぜーんぜん気にならない女だから。 寧ろ…好物かも…ぶふっ。」 もう、涙腺崩壊した。 俊兄も翔兄も、認めてくれた上に『おめでとう』って… ホントにこんな簡単でいいのか? いや、最後の難関が…二人いる! 「おい、泣くな斗真。式挙げるならいいトコ知ってるから後で教えてやるよ。 親父とお袋は俺達に任せろ。 いつ来るか早めに知らせろよ。じゃあな!」 一気に緊張感が解けて身体が震え出した。 止めどなく流れる涙は塩っぱくて、止めようにも止められない。 えぐえぐとしゃくり上げながら泣いていると 「…斗真?どうした?」 いつの間にか戻ってきた希に見られた…

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