113 / 1000
第113話
こいつはいとも簡単に俺の理性を破壊する…
今、正に喰らい付こうとした俺の頭を斗真は胸に搔き抱いた。
トクトクと早鐘のような斗真の鼓動が耳から全身に流れてくる。
「希…今日は、本当にありがとう。親父に俺達のこと伝えてる時のお前…すっげぇカッコよかったぜ。」
俺は斗真の胸の突起を爪で弾きながら答えた。
「…惚れ直したか?」
「んっ…サイコーの旦那だな。俺には勿体無いかも…こらっ、悪戯すんなって…」
「斗真。お前の家族みんな許してくれて…本当に良かった…もしダメだったら駆け落ちしようかとも思ってた…
それに『あなたはうちの子』って言ってもらって、泣きそうになったよ。」
ちゅばっ、ちゅっ…ちゅっ…かりっ…
「あっ、やめろって…もう、俺達は『家族』だからな。
んんっ、希っ!そこばっかヤだって…
あっ…そんな…待ってって…あっあっ…やめ…っ…
ばかっ…乳首取れるっ…んっ」
ツンッと飛び出した胸の粒を指と口で散々弄んだ挙句、はだけた胸にあちこち吸い付いて、赤く染まるシルシを散らしていく。
「…希っ、希…キス…たくさんキスして…お願い…」
噛み付くように早急に唇を重ねた。
上唇を食むように甘噛みすると、子犬のようにぺろぺろと俺の下唇を舐めてくる斗真。
「…キス、好きだったのか?」
「…ん…すき…」
とろんと蕩けた目をして、斗真は俺の唇を舐め続ける。
俺達それぞれが、一番の障害だと思っていた『自分の家族』があっさりと快諾してくれて安心したのか、俺も斗真も箍が外れたようにお互いを欲していた。
俺は今まで、こんなに甘えて蕩けきった斗真を見たことがない。
涙を溜めた目元はほんのりと赤く、いつものフレグランスと合わさった、欲をそそる官能的なオスの匂いがしている。
ともだちにシェアしよう!