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朝陽 1

駄目だと分かっているのに逃げる事が出来ない。 彼への気持ちからも、障子の隙間から見える、欲に溺れながら、押し殺した歓喜の声を上げる恵果さんからも。 快楽の虜となるその表情から目を離せないまま僕は短く息を吐いてゆく。今せりあがってくるものを彼の中に放つ想像をしながら。

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