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朝陽 2

薄い障子紙を挟んだだけの空間なのに僕と恵果さんは絶対的に隔絶されている。乱れた髪の間から優しく微笑むあの人の目に僕は映っているのだろうか。 揺すられてしなる彼の背中の曲線に右手の中の欲望が膨れ上がり、僕はこちら側で一人で果てた。 穢しては駄目だ!いや、あの人を穢していいのは僕だけだ。

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