18 / 124

恵果 9

朝陽さんが私の手を追い掛けてくる。 先刻まで体を熱くされていた私がこんな指先の触れ合いに恐怖を覚えるのは初めてだった。 「だっ、大丈夫ですから」指先を握り胸の前に持って行くと、朝陽さんはとても傷ついたような表情を見せた。 そしてその後の表情に私は思わず息を飲んだ...もう男の目をしている..

ともだちにシェアしよう!