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朝陽 10

「父の使いで来ました」 預かってきた手紙を畳に置いて、そのまま恵果さんの方に滑らせる。 目を合わせないまま手紙に向かって伸びた彼の手の親指が赤く痛々しい。 「あの…ひとついいですか?」

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