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恵果 24

低く強い口調で、離れろと朝陽さんが言ってくれて、私はそれを畳み掛けるようにもう一度強く口を開いた。 「お客様です帰って下さい」 声は震えて情けなく、身体もガチガチと震えてしまい、自分がどうするべきかを考えるのがやっとだった。 男はやっと、部屋から出ていき二人だけの沈黙の時間が訪れた。

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