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恵果 29

押し倒されて、思わず従ってしまう私は黙って朝陽さんを見た。 身体は熱を放ち先程まで静けさを保っていた血流が一気に身体を駆け抜ける。 あぁ、朝陽さんが私を…そう考え目を伏せた。 朝陽さんが覆い被さる気配に、ふと貰った総代の手紙を視界に捉えた。 「朝陽さんっ、いけません!」

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