86 / 124

恵果 43

ここですかと、問われ触れられた瞬間に体が陸に上がった魚の様に跳ねる。 「ふっ、ぅ、ぁ...」 いい得難い声が自然と漏れて、中が早く早くと収縮するのが解る。 何故こんなに彼を、朝陽さんを求めるのか自分でも解らず顔を左右に振った。 そんな問いかけより早く、私を満たして下さい。 貴方に想いを寄せては〝いけない〟と言うのを自分の中で反芻すると、今度はその背徳感ですら私に快楽をもたらす。 「はぁ...ぁ、さひ、さん...」 もっと、触れて欲しいと欲を込めた目で貴方を誘う。

ともだちにシェアしよう!