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恵果 43
ここですかと、問われ触れられた瞬間に体が陸に上がった魚の様に跳ねる。
「ふっ、ぅ、ぁ...」
いい得難い声が自然と漏れて、中が早く早くと収縮するのが解る。
何故こんなに彼を、朝陽さんを求めるのか自分でも解らず顔を左右に振った。
そんな問いかけより早く、私を満たして下さい。
貴方に想いを寄せては〝いけない〟と言うのを自分の中で反芻すると、今度はその背徳感ですら私に快楽をもたらす。
「はぁ...ぁ、さひ、さん...」
もっと、触れて欲しいと欲を込めた目で貴方を誘う。
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